ファスティングをしていい時&悪い時

ファスティングは美容や健康を意識している女性に注目されています。
断食と言うと、辛い思いをするというイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、断食とファスティングは異なり、ファスティングは古くから存在する健康法の1つで、美容と健康に役立つと科学的にも実証されている方法です。

そもそも、ファスティングはどのような方にでもできる健康法なのでしょうか?
今回は、ファスティングの効果を踏まえつつ、ファスティングしていい時と悪い時が具体的にどのような時なのか、その理由を解説していきましょう。

Contents
ファスティングの効果
まずは、ファスティングの基本知識から見ていきましょう。
一般的な酵素ファスティングは酵素栄養学を元に作られた健康法で、体に必要不可欠な栄養とエネルギーを効率的に摂取して体の状態を整えていく方法です。
人間にとって衣・食・住は生きていく上でなくてはならない大切なものですが、これらを取り巻く環境には毒素も潜んでいると言われています。
中でも食事で毒素を分解し消化するためには新陳代謝が活発でなければなりません。
ファスティングを実践すると、体内に取り込まれた毒素を分解したり消化したり、また解毒したりする代謝を促すことができます。
アメリカの研究チームによれば、周期的に断食すると体内の免疫システムの負担軽減と再生が可能であることが実証されています。
では、実際にファスティングを実践すると、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?

デトックス効果
人間の体は、内臓への負担が大きくなればなる程体調不良や病気に罹りやすいと言われています。
しかし、ファスティングを実践して内臓を休ませてあげることによって、体内に取り込まれた毒素を排出する機能を改善してくれます。
体から毒素や老廃物などを効率良く排出すれば、デトックス効果が高まり体内環境を整えることができるのです。
腸内環境改善
デトックス効果が得られることで、腸内環境も改善されます。
ファスティングで腸内の免疫細胞の機能を回復させると、代謝が活発になり痩せやすい体を作ることができます。
悪玉菌が効率良く排出されるため、体内の善玉菌を増やし体の調子を整えてくれるのです。
また、腸内環境が整うと、肌荒れやニキビなど肌トラブルが改善しやすくなるので、肌も綺麗になると言われています。
ホルモンバランス改善
乱れた食生活を送っていると体内のホルモンバランスを崩してしまうため、体調不良になったり太りやすくなったりしてしまいます。
体内に循環するホルモンは数多くの種類がありますが、ファスティングを実践するとこれらのホルモンバランスを安定させ改善にもつながると考えられています。
ホルモンバランスが整うことで、体の不調や精神的なストレスの改善にもつながるのです。
ファスティングはどんな時でもできる?
ファスティングの最大の目的は健康になることです。
では、どんな方でも、またどんな時でも実践できるのでしょうか?
ファスティングは胃腸や内臓を休ませることで機能を回復・改善を目指し、体内の毒素や老廃物の排出を促します。
そのため基本的にはどのような方でも実践することが可能ですが、日頃から美容・健康を意識した生活を送っている方は効果が見られない可能性があります。
普段から健康的な食生活を送っている、規則正しい生活ができているという方は、ファスティングが必要ないと言われているためです。
あらかじめ本当にファスティングが必要かどうかをチェックすることが大切です。
ファスティングを実践するにしても、初心者であれば自分に合った方法で取り組まなければなりません。
まずは半日や週末など、無理のない範囲で実践しましょう。
また、ファスティング行うと「好転反応」と呼ばれる症状が起こりやすくなります。

好転反応で起こりやすくなるのは、頭痛・腰痛・肩こり・めまい・吐き気・眠気・下痢・肌荒れなど様々です。
ファスティングを始めて好転反応の症状が現れた場合は、効果が出ている証拠なので問題ありません。
ただ、あまりにも症状がひどかったり体調に異変を感じたりした場合はすぐに中止しましょう。

避けるべき年齢やタイミング
ファスティングしていい時もあれば、悪い時、つまりタイミングとして望ましくない時もあります。
具体的にどのような時期はファスティングを行わない方が良いのでしょう?
中学生以下
中学生以下は成長期にあたるため、ファスティングを行うことで必要な栄養素が不足してしまう可能性があります。
成長を妨げないようにするためにも、16歳以下の方は避けるようにしましょう。
60歳以上
60歳以上になると、実感がなくても体力が衰え始めていきます。
体力のない方がファスティングを実践すると、体に負担をかけてしまいます。
60歳以上で体力に自信がないという方はおすすめできません。
妊娠中・授乳中
妊娠中の女性は、赤ちゃんの分まで栄養素を摂取する必要があります。
妊娠中は、赤ちゃんがお腹の中で目まぐるしく成長していくため、多くの栄養素が必要です。
ファスティングで栄養不足になってしまえば赤ちゃんだけでなく母体にも悪影響を及ぼす可能性があります。
母乳を飲む赤ちゃんに影響が出ないようにするためにも、授乳中のファスティングも避けましょう。
薬を服用している方
体調不良や持病などで薬を服用している方は、ファスティングできません。
というのも、薬は食前・食後など食事を取ることを前提に摂取の方法が決められています。
薬の効果を発揮させるためにも、食事はきちんと取らなければなりません。
胃を休めることができない状態の方は、ファスティングは避ける必要があるでしょう。
体重が軽い方
ファスティングは内臓を休ませ毒素や老廃物の排出を促しますが、あまりにも体重が軽い方は体調不良を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
男性であれば40kg以下、女性であれば35kg以下などの極端に体重が軽い方は、事前に医師や専門家に相談するようにしましょう。
病歴がある
過去に心筋梗塞や脳卒中を経験している方や、心臓・肺・肝臓・腎臓・胃腸の病気や異常が見られる場合は、ファスティングできません。
内臓を休ませることで体調に異変を起こさないようにするためです。
ファスティングは体に少なからず負担がかかるため、気になる方は主治医に確認しておくようにしましょう。
このほか、体調を崩している時やストレスを抱えている時、生理中の女性など、ファスティングを避けた方が良いとされる時は様々です。
ファスティングを実践しても問題がないか事前によく確認し、体に大きな負担をかけないようにすることが大切です。
ファスティング中に注意すべきこと
始めるタイミングの見極めが重要なファスティングですが、実践中にも注意すべきことがたくさんあります。

固形物を摂取しない
基本的に、ファスティング期間中は固形物を口にしてはいけないというルールがあります。
ファスティング中は、何も食べず水分をこまめに取りながら過ごします。
ファスティング中は、1日に2~2.5リットル程の水分補給が望ましいです。
普段よりもこまめに水分を取るよう心掛けましょう。
飲酒しない
水分摂取が基本となるファスティングですが、飲酒は禁物です。
アルコールは肝臓の働きが活発になってしまうため、ファスティングで内臓を休ませても意味がありません。
特に空腹時の飲酒は体に大きな負担をかけてしまうため、ファスティング中の飲酒は避けましょう。
カフェイン摂取を避ける
コーヒーや紅茶・緑茶など、カフェインを含む飲み物もファスティング中は禁止されています。
カフェインは脳を興奮状態にするだけでなく、胃腸に負担をかけてしまいます。
また、カフェインには利尿作用があるので、必要な水分まで排出する場合があり注意が必要です。
激しい運動は避ける
ファスティング中は固形物が取れず、水分のみ摂取します。
そんな時に激しい運動をしてしまうと、貧血になったり脱水症状を引き起こしてしまったりする可能性があります。
軽い運動でも、めまいやふらつきがある場合はすぐに中止しましょう。
飴やガムは避ける
固形物が摂取できなくても、飴やガムなら大丈夫と思う方もいるかもしれません。
しかし、飴やガムには糖分が多く含まれており、空腹時に食べると血糖値が急上昇してしまいます。
血糖値の上昇と降下を繰り返すと、糖尿病を引き起こす可能性が高くなるため注意しなければなりません。
また、咀嚼すると胃酸が分泌されるので、胃腸に負担をかける場合もあります。
空腹を感じても、摂取するのは水分だけにしましょう。
体に不要な毒素や老廃物の排出を促し、健康な状態に導くことがファスティングの大きな目的です。
しかし、妊娠中や薬を服用している方など、ファスティングがおすすめできない方もいます。
ファスティング中の注意点を踏まえ、正しいタイミングで実践することが大切です。