ファスティングとは

ファスティングとは
FASTING

絶食するという意味を持つファスティングとは、人類史上最も古くから伝わる健康法であり、食事を数日間食べずに内臓の負担を取り除き、消化機能などの身体機能回復を目指すことです。
体が持つ本来の機能を取り戻す、ファスティングの効果や方法などをご紹介します。

ファスティングの目的

ファスティングとは、英語で「絶食」や「断食」を意味する言葉であり、健康や精神的な意味で自発的に行われる行為となります。

断食はこれまで様々な宗教、文化によって世界的に行われてきましたが、その中でも古代ギリシアでは、自然治癒力が健康に導くと信じられていたため、体調不良や病気になると食事を控えていました。
しかし、これは自発的に食事を控えているわけではありません。

ファスティングの目的
体調が悪くなると食欲がなくなったり、高熱が出たりすると食事をしたくなくなりますのはよくあることで、これは人間の体の本能的な動きとして備わっているからです。
そのため、断食は自発的に体の機能を改善させるために行う行為と言っても良いでしょう。

これらのことを研究し、分子整合医学を基本にして作られたファスティングは、人間の体に必要な最低限のエネルギーを摂取しながら体内のバランスを整えて解毒を行い、身体機能を回復させる方法となります。
この話だけを聞くと、絶食から体の機能を向上させるものだと思われるかもしれませんが、正しい方法で行われなければ体の機能は向上できず、内臓の負担を取り除くこともできなくなります。

水

断食は水だけ摂取できますが、正しいファスティングでは、酵素ドリンクや発酵ドリンクを使用し、最低限の栄養を補いながら消化吸収や解毒機能を向上させるという目的があります。

体内に食事が入ってくると分解し、消化させ、栄養素の吸収などは消化器官や肝臓などが行っていますが、内臓の負担が大きくなりすぎると機能の低下を招き、消化吸収機能や毒素の排出ができなくなっていきます。
そこで、酵素ドリンクや発酵ドリンクを使用して必要な栄養素を補いながら身体機能を向上し、回復させることが重要なのです。

実際にファスティングで免疫システムの再生が可能であることも科学的に実証されているため、正しいファスティングを行うことで多くの効果が期待できることは確実でしょう。
最近では、酵素栄養学をベースに考案されたファスティング方法が話題となっています。

ファスティングで期待できることは?

ファスティングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?

デトックス

デトックス

食べ過ぎや食生活によって、人間は体内に様々なものを溜めてしまいがちです。
本来、人間の体には毒を排出する能力は備わっていますが、消化機能の低下や過剰に入りすぎてしまった場合、排出が思うようにできなくなり、どんどん体内に蓄積されてしまいます。

例えば、食べ過ぎや飲み過ぎたと感じる時、お腹のハリやむくみ、体の重さを感じることがあると思います。
その症状こそが毒素が排出できていない証拠。

これが体の冷えや肌荒れなどのトラブルに繋がる場合もあります。

ファスティングでは便から75%、尿から20%程度のデトックスが可能だとされています。

腸内環境改善

人間の腸の中には数百~数千種類の腸内細菌が存在し、約100兆~1,000兆個も腸内に生息しています。

腸内細菌は食べ物によって悪玉菌や善玉菌の優勢が左右され、悪玉菌が優位の環境では便秘や下痢などを引き起こしますが、それ以外にも免疫細胞の70%が腸内で作られているため、腸内環境によって人間の健康状態が左右されると言っても過言ではありません。

腸内環境

肉類のタンパク質やアミノ酸、糖類などが好物の悪玉菌は、これらを餌にして有毒物質を放出させて腸内環境の悪化を進めていきますが、それ以上に野菜や食物繊維、乳酸菌やビフィズス菌などを含んだ発酵食品などを多く摂取していれば善玉菌を優勢にできます。

しかし体調やストレスなどの生活習慣から悪玉菌が増えてしまうこともあり、このような腸内環境のリセットにもファスティングが効果的です。

ダイエット

ダイエット

人間は肝臓で300kcal、筋肉に約1,000kcal程度を蓄えていると言われています。

この貯蔵エネルギーは多数のブドウ糖がつながった分子のグリコーゲンであり、これは短期的なエネルギーの貯蔵しかできませんが、脂肪にはそれ以上の長期的な貯蔵が可能です。
食事での摂取エネルギーが活動で消費するエネルギーを超えると体内のエネルギーがマイナスになり、蓄えられた糖質を使うように体が切り替えていきます。

貯蔵していたエネルギーを使い切ってしまうと、脂肪に蓄えていたものをエネルギーとして使うように切り替えていくため、主なエネルギー源を糖質から脂質に切り替えて燃焼させていきます。
ファスティングを行うことで、エネルギー源が糖質から脂質に切り替わるため、ダイエット効果が高いとされています。

ホルモンバランス

人間のホルモンは、体内で合成されて血液や体液に乗って体内の臓器に運ばれていきます。

ホルモンには甲状腺ホルモンやメラトニン、インスリンなど100種類以上あり、これらはバランス良く機能することで女性らしい体を作ったり、美肌や健康を維持したりします。

ホルモンバランス

これらのホルモンバランスが崩れてしまうと精神的に不安定になったり、体重が増加してしまったりと様々な症状を引き起こします。
ファスティングを行うと、ホルモンバランスを整えて症状の改善や緩和も期待できます。

ファスティングの方法

ファスティングを行う際は、それぞれの期間に合わせて行うべきことがあります。

準備期間

準備期間は、ファスティング前の7日~3日前のウォーミングアップ期間となり、主に食事の量や質などを見直していきます。
最低でも1日、標準で3日、乱れている場合は7日かけて行うと良いでしょう。

カレンダー

十分な準備期間を設けることで、急激な食事量の低下や塩分の減少に対しての反応も少なくなり、効果も実感しやすくなるでしょう。
また、心の準備を整える意味もあるので、これらを考慮して準備期間を設定すると良いです。

準備期間の食事は、「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を心掛け、お腹7分目までに留めておきましょう。

「ま・ご・わ・や・さ・し・い」とは、以下の内容です。

ま…納豆や豆腐、みそなどの大豆加工品
ご…ごまやナッツなど種実類
わ…わかめなどの海藻類
や…野菜や果物類(旬のもの)
さ…魚類
し…しいたけなどきのこ類
い…イモや根菜類

これらを中心に摂取し、肉やお酒、お菓子などの甘いものを控えましょう。

ファスティング期間

十分な準備期間の後、ファスティング期間に入ります。
この期間は、基本的にファスティングドリンクと呼ばれる酵素ドリンクや発酵ドリンクと水で過ごしていきます。

酵素ドリンク
ファスティングドリンクは様々なところで販売されていますが、果糖ブドウ糖液糖などは人工甘味料となり、人工的に手が加えられいるものもあります。
体をリセットさせるためのファスティングになるので、このような表示にも注目して体に負担のかからないものを選んでみましょう。

ファスティング期間中は食品による水分摂取ができないため、その分を上乗せしてファスティングドリンクを摂取していきます。
また、体内に水分を貯蓄する力も弱まっているため、積極的な水分摂取が必要です。

ミネラルウォーター

おおよそ目安は体重50kgに対して1.5リットル程度であり、そこにさらに1リットル~1.5リットルプラスして約2.5リットルくらいの摂取を心掛けましょう。

天然水や還元水を使用しますが、特に軟水は体内の吸収率が高いのでおすすめです。この期間、摂取カロリーの低下がデトックス作用によって副作用な症状が起こる場合があります。

回復期

ファスティング後の回復期は、ファスティングを成功させるための重要な期間です。
体内の吸収率が最も高まっている時期なので、体に良いものを食べるようにしましょう。

この回復期で効果も変わってくるので、ファスティング期間と同じ日数を回復期にして徐々に食事を普通に戻していきます。

重湯最初は具のないみそ汁や重湯から始めて、徐々に形のある食事に戻しますが、ここでも「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を心掛けます。
急激な食事の変化で体調が悪くなることがあるので注意しましょう。

ファスティングは正しいやり方で行うことが大事

ファスティングは体内のバランス改善を行う健康法であり、きちんとした医学分野がベースとなっています。
そのため、ファスティングを行う場合は、自己流ではなく、専門家の指導を受けることが望ましいです。

また、自身でファスティングの効果やこれによって得られることをきちんと学びたい場合は資格取得も視野に入れてみましょう。

現代社会は情報が多く出回っているからこそ、その真意が隠れてしまい、ファスティングの根本が見えずに手軽さだけが先に歩いているのが現状です。
しかし、資格取得によってファスティングの根本である酵素栄養学や水素、ミトコンドリアや腸内環境などの関連性が分かり、知っていくことでその真意も見えてきます。

人気の高まるファスティングだからこそ、正しい知識を知っておくことで趣味を仕事にも活かすことも可能になります。

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